線形可変差動変圧器

線形可変差動変圧器(LVDT)は、本体と機械的に連結された物体の直線運動を対応する電気信号に変換できる、電気機械トランスデューサの一種です。さまざまな実装オプションが用意されている LVDT は、過酷な環境や重要な用途においてきわめて長い耐久年数を持ちます。これらのセンサは摩擦のない非接触式の誘導磁気結合を特長としており、サイクル寿命が非常に長く、分解能はほぼ無限です。きわめて要求の厳しい用途の要件に応えるため、豊富な既製の実装オプションに加えて、実装オプションのカスタマイズも承っています。

液圧 LVDT センサ

LVDT の特長

摩擦のない動作

LVDT の最も重要な特長の 1 つは、摩擦のない動作です。通常の使用では LVDT のコアとコイル アセンブリの間に機械的接触がないため、こすれ、抵抗などの摩擦の発生源がありません。この特長は、材料試験、振動変位測定、高解像度寸法測定システムに特に有用です。

 

無限の分解能

LVDT は摩擦のない構造で電磁結合の原理に基づいて動作するため、コア位置の極小の変化を測定することができます。この無限の分解能が制限を受けるのは、LVDT 信号調整器のノイズと出力ディスプレイの解像度のみです。同じ要因は、LVDT の優れた再現性にもつながっています。

 

無限の機械寿命

通常、LVDT のコアとコイル構造の間には接触がないため、部品の摩擦や摩耗はありません。つまり、LVDT には機械寿命がないということです。この要因は、航空機、衛星、宇宙船、原子力施設などの高い信頼性が求められる用途で特に重要です。また、多くの産業プロセス制御およびファクトリー オートメーション システムでも高い需要があります。


過大ストロークによる損傷に対する耐性
ほぼすべての LVDT の内部ボアは、両端が開かれています。予期しない過大ストロークが起きたとき、コアは損傷を受けることなくセンサ コイル アセンブリを完全に通過することができます。この位置入力の過負荷に対して損傷を受けない特性によって、LVDT は破壊的な材料試験器具で引張試験試料に取り付ける伸び計のような用途に適したセンサとなっています。
 

ヌル点再現性
LVDT に固有のヌル点の場所は、動作温度範囲が非常に広いにもかかわらず、極度の安定性と再現性があります。このため、LVDT は閉ループ制御システムや高性能サーボ バランス機器のヌル位置センサとしても活躍します。


単軸感度
LVDT は、コイルの軸に沿ったコアの動きに反応しますが、一般的にコアの軸と直角の動きや半径方向の位置に対しては無反応です。このため、不整列またはフローティング移動部材に関係する用途や、コアが正確に直線上を移動しない場合に、LVDT は悪影響を受けることなく機能することができます。


分離可能なコイルおよびコア
LVDT のコアとコイル間の相互作用は磁気結合のみであるため、コアとボアの間に非電磁型のチューブを挿入することで、コイル アセンブリをコアから分離することができます。これにより、チューブ内に加圧流体が流入され、コイル アセンブリを加圧せずにコアを自由に移動させることができます。液圧比例およびサーボ バルブのスプール位置フィードバックに使用する LVDT では、この特長がよく利用されています。

 

高速応答性
通常の使用時に摩擦が発生しないため、LVDT はコア位置の変化に非常に高速で応答します。LVDT センサ自体の動的応答は、コアのわずかな質量の慣性効果によってのみ制限されます。多くの場合、LVDT センシング システムの応答は、信号調整器の特性によって決まります。


絶対出力
LVDT は、インクリメンタル出力デバイスではなく、絶対出力デバイスです。このため、電源が損失した場合、LVDT から送信中の位置データは失われません。測定システムを再起動した場合、LVDT の出力値は電源異常が発生する前の時点と同じです。

環境変化に対し堅牢

LVDT の組立に使用する材料および構成手法により、多様な環境条件に対して堅牢な丈夫で耐久性のあるセンサになります。巻線の結合の後にケースへのエポキシ シーリングが行われるため、湿気や湿度に対する耐性に優れ、すべての軸で大きな衝撃負荷や高い振動レベルを受けることができます。また、内部の高透磁率磁気シールドにより、外部の交流磁場の影響を最小限に抑えます。ケースとコアはどちらも耐食性のある金属でできており、ケースは補助的な磁気シールドの役割も果たしています。センサが可燃性または腐食性の蒸気や液体にさらされる環境や、加圧流体中で動作する必要がある用途においては、さまざまな溶接プロセスを用いて、ケースとコイル アセンブリを気密封止することができます。一般的な LVDT は広い温度範囲で動作可能ですが、必要に応じて、極低温まで動作するように製造することも可能です。また、特殊な材料を使用することで、多くの原子炉で見られるような高温環境や高放射線環境下でも動作するようにすることも可能です。

LVDT のリソース