より密接につながる世界を実現するための信頼性

TE の AMP の電子ソリューション ファミリには、業界をリードするコネクタおよび電子部品、ケーブルが含まれます。これらの製品は、機械やデバイス、システムにデータ、パワー、信号を確実に伝送し、より安全でより環境に優しく、より密接につながる世界の実現に貢献します。

これまで 75 年間にわたり、TE の AMP は、最も過酷な環境において信頼性の高いコネクティビティを実現する、堅牢な電子部品を製造してきました。 TE の AMP の歴史は、1941 年 9 月 15 日に始まります。具体的には、その日の午後 3 時 30 分 (米国東部標準時) に、ニュージャージー州の小さなギリシャ レストランの上にある部屋でのことです。この部屋で、エンジニアの Uncas A. Whitaker は、固定されたはんだ付けの結線に代わる、より信頼性の高い接続技術、つまり圧着結線を開発したのです。これは、シンプルながら革新的な発明でした。当時、結線の主流は、はんだ付けでした。Whitaker 氏が考案した技法によって、エンジニアたちは、特に航空宇宙用途や船舶用途など、空間の制約が大きい状況において、はんだ付け結線よりもすばやく取り付けられる無はんだ非絶縁電気コネクタを短時間で作ることができるようになったのです。両端をはんだ付けする必要があるポイント間配線とは異なり、一端に丸い穴があいた小さな筒状の金属と専用工具を使用する圧着結線は、業界に革命をもたらしました。この発明により、技術者たちは、はんだを使わずに取り外し可能なワイヤ接続を迅速に作り、ワイヤ ハーネスの事前アセンブリができるようになりました。圧着結線の発明に触発され、Whitaker 氏は新しい会社を設立することになります。それが、AMP として知られる Aircraft Marine Products です。

Whitaker 氏が考案した技法は、第二次世界大戦の連合軍にとって時宜を得たものでした。 これらの新しいコネクタは、より高い高度で飛行する、操縦時の衝撃と振動が非常に激しい新型高性能航空機の開発に欠かせないものでした。これらの AMP コネクタは、最も要求の厳しい過酷な環境条件においても電気接続を維持しました。アメリカ合衆国の参戦直後に、AMP は Boeing、Electrical Boat、Ford Motor Company と契約を結びました。その結果、ますます多くの軍用機、軍艦、戦場装備品に信頼性の高い AMP の無はんだ接続が使われるようになりました。この成功を足場として、AMP は 1943 年に事前絶縁済み端子を発売します。この製品は、製品の短絡事故発生率を低下させることで、当時すでに成功を収めていた電子製品をさらに進化させました。 

TE の AMP Leadmaker (1950 年代ごろ)
TE の AMP Leadmaker (1950 年代ごろ)

終戦後は、軍事用機器の需要が激減して多くのメーカーの経営が苦しくなり、行き詰まる会社も出てきました。 TE の AMP の経営陣は、生き残りのために長期的な展望に立つことにしました。自動車や生活家電などの当時の成長産業をはじめとする、過酷な環境で使用する民間用途の電子ソリューションに焦点を切り替え、会社の立て直しを図りました。連続端子の発売によって会社は再建の道を踏み出し、さらに、品質検査済みのワイヤ結線を 1 時間に数千個生産できるまでに生産率を向上する AMP-O-MATER リード ターミネータを導入しました。このイノベーションのおかげで、電気産業や生活家電産業のメーカーは、増大を続ける戦後の製品需要に対応することができたのです。TE の AMP にとって、成長と発明の活気に満ちた時代でした。第二次大戦後の建築ブームで需要が高まっていたパワー ツールにおいても、早期に成功を収めました。Porter Cable は、無はんだ結線を初期段階で導入した企業の 1 社です。この時期、AMP では電気スプライスの開発も手がけました。これは、戦後のアメリカで子どもに人気のおもちゃ「スリンキー」に、コイルばねの自由端を機械的に固定する目的で使用されたことから広く知られるようになりました。期を同じくして、成長を続ける通信産業やケーブルテレビ市場における需要を満たすために、ピン&ソケット用、同軸ケーブル用、プリント回路用のコネクタを発売し、そのポートフォリオを拡大しました。 

会社が成熟してその製品が信頼性と誠実さの代名詞になる中で、新しいアイデアの実験が重ねられました。 1964 年には、持ち前のイノベーション精神を生かし、吹きガラス製法を利用したハーメチック シールされた高電圧リレーの生産に成功します。今日、これらの高電圧リレーは、除細動器や宇宙ステーションなど、故障の許されない用途で利用されています。そして、その後も期待を上回る業績を達成し続けていきます。1977 年には、タッチ スクリーン デバイス用の抵抗膜技術を開発しました。同種の技術は今日でも広く使われています。また 1984 年には、人間の髪の毛とほぼ同じ太さの同軸ケーブルを開発しました。これは、超細線同軸の新たな基準となり、診断用医療機器で使用する非常に柔軟な 128 導線超音波ケーブル アセンブリの生産を可能にしました。翌年の 1985 年には、ワイヤ ハーネス取り付け時の複雑なプロセスの簡素化と労力削減という業界のニーズに応えるため、新しい自動アプリケーション方式による自動車産業向けの統合サブアセンブリの開発を行いました。そして世界市場において競合力を強化するため、Tyco International が AMP Inc. の買収を完了し、電子コネクタの世界最大のメーカとしての地位を確立しました。その後 2007 年には、3 組織に分割される動きの中で TE Connectivity が Tyco International から独立し、その持てる力のすべてを電子部品事業に集中させるようになりました。

 

21 世紀の優れた電子機器に対する全世界の需要が急激に高まる中で、TE の AMP はその需要に応えてきました。 2003 年、単一のコンパクトなハウジングに 72 本のファイバを収めた光ファイバ コネクタを開発した最初の会社となりました。このソリューションは、1975 年に発売された当社最初の単一ファイバ コネクタよりわずかに大きい程度のサイズであったため、この重要な業績は注目に値するものでした。この技術が開発される 10 年前には、業界のエンジニアたちに「不可能」と思われていた技術です。今日では、より安全でスマートで、より環境に優しく、より密接につながる世界を実現する、高度なコネクティビティの一部となっています。

この技術が開発される 10 年前には、業界のエンジニアたちに「不可能」と思われていた技術です。今日では、より安全でスマートで、より環境に優しく、より密接につながる世界を実現する、高度なコネクティビティの一部となっています。

これまで 10 年間、TE の AMP のポートフォリオは進化を続けてきました。 2006 年、当社のエンジニアは、画期的な音響パルス認識 (APR) タッチ スクリーン技術などの高度な技術を開発しました。これは、ガラス上の任意の位置に接触したときの音を認識することによって、タッチ スクリーン上の指やタッチペンの位置を検知できる技術です。

 

今日、TE の AMP 製品ラインは、コネクタや相互接続システム、リレー、スイッチ、センサ、電線など、広範囲にわたる受動電子部品を取り揃えています。これらの電子部品は、今日の自動車やコンピュータ、通信機器、産業機器、商用機器、家電製品、照明などに使用されている高性能システムにデータ、パワー、信号を確実に伝送します。TE の AMP は、長年にわたってお客様固有のコネクティビティの課題を解決しながら、期待どおりの業績を達成してきました。

 

モノのインターネット (IoT) を通じてすべてがつながる未来が近づく中で、OEM にますます必要となるのは、消費者のニーズを満たす機械やデバイス、システムと、より安全でより環境に優しく、信頼性が高く、より密接につながるソリューションが一体となった電子部品です。TE の AMP 製品は、次世代の技術を設計・構築する上で、決定的に有利な立場を OEM に提供します。

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