圧力トランスデューサ

圧力トランスデューサ FAQ

圧力トランスデューサの基本

圧力センサ、圧力トランスデューサ、および圧力トランスミッタの違いは何ですか。

これらの用語はしばしば同じ意味で使用されますが、いくつかの主な違いがあります。一般的な定義として、圧力センサは 4 ~ 20 mA 出力信号、圧力トランスデューサはミリボルト信号として説明される場合があります。出力信号および用途を定義する詳細が明確になれば、適切な用語を選択できます。詳細については、圧力センサ vs 圧力トランスデューサ vs 圧力トランスミッタをご覧ください。

圧力トランスデューサの安定性は、経時的な測定にどのような影響を与えますか。

長期安定性は、部品の経年劣化および金属ダイアフラムの緩和によるゼロ オフセットの変化と関連しています。これにより、時間の経過とともにゼロ点の読み取り値が上昇または下降します。独自試験では、温度および圧力サイクルの影響を 1500 時間受けた場合、この値は ≦0.25 %であることが示されています。

ゲージ圧力、絶対圧力、および差圧の違いは何ですか。

  • ゲージ圧力は大気圧を基準としています。大気圧の変化はセンサの出力信号に影響を与えません。
  • 絶対圧力センサおよびトランスデューサは完全真空を基準としており、標高および大気圧の変化に応じて出力信号が変化します。
  • 差圧は 2 点間の圧力差であり、ろ過用途などで一般的に使用されます。

連成圧力トランスデューサとは何ですか。

連成圧力トランスデューサは、絶対圧レンジを模擬するように校正されたゲージまたは密閉ゲージ センサです。圧力範囲 -14.7 ~ 30 PSIG の圧力トランスデューサは、連成圧力トランスデューサ、30V30(-30 インチ水銀柱を指す)トランスデューサ、または真空 ~ 30 PSIG センサと呼ばれます。ゲージ圧測定の詳細については、連成圧力トランスデューサの計算例をご覧ください。

圧力トランスデューサ出力信号

圧力トランスデューサの出力信号はどのように選択しますか。

ピエゾ抵抗素子はホイートストン ブリッジ構成で接続されています。印加圧力が変化すると、ブリッジは差動電圧出力を電子増幅器へ供給します。

 

出力信号の選択には、用途、環境、電源電圧およびその安定性、ならびに信号の読み取りおよび処理を行うシステム能力の理解が必要です。TE は、圧力トランスデューサ向けにワイヤレス センシング機能を含む各種アナログおよびデジタル出力信号を提供しています。

 

詳しくはこちら:電圧出力圧力トランスデューサ

共通の出力信号:

  • 4 ~ 20 mA
  • 0.5 ~ 4.5 V
  • 1 ~ 5 V
  • SDI12 付き RS-485
  • プロトコル
  • 10 mV/V
  • 20 mV/V
  • 0.5 ~ 2.5 V
  • 0 ~ 10 V
グレー水平区切り線

アナログ トランスデューサとデジタル トランスデューサの違いは何ですか。
アナログ トランスデューサでは、内部 A/D からのデジタル信号が複数の方法で調整されます。センサが精度仕様を満たすことを確認するために校正係数が適用されます。その後、温度補正係数を使用して信号を調整し、周囲温度を補償します。最後に、ゼロ校正およびスパン校正が適用され、トランスデューサの品番で規定された範囲に出力信号が設定されます。その結果は、内部 D/A コンバータによってアナログ信号に変換され、ユニティ ゲイン バッファを通過して出力ピンに送られます。出力信号は、センサに印加される圧力と同様に連続的に変化します。

 

デジタル トランスデューサでは、デジタル信号処理コアがデータを処理し、各種補正および補償が適用されます。処理されたデジタルデータはレジスタに保存され、後でシステムに送信されます。センサおよびトランスデューサで最も一般的に使用されるデジタル通信プロトコルは、InterIntegrated Circuit(IIC または I2C)です。この通信方式では、システムのマスタ コントローラがデータ要求を送信するまで、トランスデューサは圧力測定および出力を行いません。圧力データの取得は断続的であるため、センサはデータ要求の間にスリープ(低消費電力モード)に移行できます。これにより、バッテリー駆動およびワイヤレス用途の両方で重要となるシステム エネルギーの節約に貢献します。

 

このホワイト ペーパー『アナログ トランスデューサとデジタル トランスデューサ ― 両方の利点』をご覧いただき、類似点、相違点、および用途に適したトランスデューサの選び方についてご確認ください。

 

圧力トランスデューサ材料

圧力トランスデューサで最も一般的な材料は何ですか。

圧力トランスデューサは主に 316L ステンレス鋼または 17-4 PH ステンレス鋼で製造されます。  これらの材料は比較的低コストで加工しやすく、高強度ニッケル合金と比較して優れた加工性を持ち、十分な材料強度および弾性によりダイアフラムの変位を可能にします。各材料の優先度を高める産業用途と危険区域向け用途に関連して、材料特性はそれぞれ異なります。これらの材料にはさまざまなバリエーションがありますが、TE は比較のために、現在のセンサ市場で使用されている最も基本的かつ一般的な形態を採用しています。鉄含有量の相違は、磁気と耐腐食性の相違につながります。17-4 PH ステンレス鋼は磁気を帯び、316L ステンレス鋼に比べて耐腐食性が劣ります。標準的な 316L はわずかに磁性を持ちますが、非磁性仕様も利用可能です。

材料の比較

構成 17-4 PH 重量パーセント(%)ASTM A693(最大) 316L 重量パーセント(%)ASTM A240(最大)
炭素 0.070 0.030
マンガン 1.00 2.00
シリコン 1.00 0.75
クロム 15.00 ~ 17.50 16.00 ~ 18.00
ニッケル 3.00 ~ 5.00 10.00 ~ 14.00
リン 0.040 0.045
硫黄 0.030 0.030
3.00 ~ 5.00 --
コロンビウムおよびタンタル 0.15 ~ 0.45 --
窒素 -- 0.10
モリブデン -- 2.00 ~ 3.00
バランス バランス

17-4 PH と 316L ステンレス鋼を比較した場合、どちらが材料強度が高いですか。

17-4 PH は、316L ステンレス鋼よりも高い材料強度を持っています。圧力サージと高サイクルが見られる多くの油圧システムには、優れたバネ材料として 17-4 がよく使われています。圧力センサおよびトランスデューサは、2 材料間に等しい保証耐圧力定格(通常定格圧力の 2 倍)と破損圧力定格(通常定格圧力の 5 倍)を指定することができます。定格を上回る高い圧力や圧力急変がある場合でも、17-4 PH は長期にわたる正確な測定が期待できます。

17-4 PH と 316L ステンレス鋼の化学的適合性は何ですか。

17-4 PH は、さまざまな種類の非腐食性または軽度腐食性の液体と気体の測定に使われています。油圧油、ブレーキ液やその他の標準的な産業用液体には、17-4 PH ステンレス鋼が適しています。ニッケル含有量の多い 316L ステンレス鋼は、これらの液体に加え、より強い腐食特性を備えた液体や気体にも適しています。たとえば、低 H2S 含有の天然ガスでは、腐食耐性を確保するために 316L が必要です。

水(海水を除く)は非腐食性液体と考えられていますが、圧力測定には 316L が適しています。17-4 PH 材料はさまざまな pH レベルで鉱質沈着物を生成し、プロセス接続を妨害します。

 

水素などの気体には 316L 材料が必要とされます。水素イオンは 17-4 PH ステンレス鋼の粒状構造を通過できるほど小さいので、脆化の結果として徐々にダイアフラムを分解します。

 

半導体プロセス装置などの超高純度用途では、非金属不純物を低減するために 316L VAR(真空アーク溶解)材料が使用されます。さらに、金属表面仕上げは電解研磨と呼ばれるプロセスで処理されます。これにより、非金属欠陥および金属表面の一部を除去することで、液体または気体との接触による不純物の混入をさらに低減します。 

 
材料適合性ガイドライン
17-4 PH ステンレス鋼 作動油、空気(窒素、酸素など)、天然ガス、フレオン、塗料、蒸気、プラスチック成形、ディーゼル燃料、CO2
316L ステンレス鋼 水素(Krystal Bond 技術)、塩素水、アンモニア冷媒、石油製品(原油または精製品)
合金 718 / C276 高 H2S 含有ガス、塩水/海水、高温液体および気体
チタン 体液に接触する医療機器

圧力トランスデューサ技術

圧力センサ技術の違いは何ですか。

技術の選択は重要な要素です。特定の技術は、適用できる材料が限られています。

  • ダイアフラムに適用されるひずみゲージは、適用される材料の熱特性と一致する必要があります。
  • 17-4 PH ステンレス鋼の平均熱膨張係数は H900 熱処理で 6.0 × 10^-6 in/in/°F であり、316L は約 9 ~ 11 × 10^-6 in/in/°F の範囲です。 
  • 薄膜は、スパッタリングプロセスの温度がダイアフラムで高すぎるため、17-4 PH に限定されます。 

 

センサ材料および技術の違いは、圧力トランスデューサの選定において重要な役割を果たします。測定対象の液体または気体およびその用途に関する情報を準備することで、材料の中からより適切な選択が可能になります。17-4 または 316L のいずれも適さない場合は、特殊合金を提供できます。

技術の比較

ピエゾ抵抗センサ技術 製造プロセス 17-4 PH 316L
薄膜 金属はステンレス鋼基材上にスパッタリングされる。 はい いいえ
接着金属箔ひずみゲージ ひずみゲージはエポキシまたはガラスを使用してステンレス鋼ダイアフラムに取り付けられる。 はい はい
化学気相成長(CVD) ポリシリコンは化学的にステンレス鋼ダイアフラム上に堆積され、その後プロセス接続に溶接される。 はい いいえ
オイル充填

シリコンひずみゲージはシリコン油で封止され、金属ダイアフラムに加わる圧力により油が圧縮され、センサ抵抗が変する。

いいえ はい
厚膜

厚膜インクは金属上にスクリーン印刷される。

はい いいえ
シリコン ガラス融着

シリコンひずみゲージは、ガラス焼成プロセスにより一体型ステンレス鋼センサに直接取り付けられる。

はい はい