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デジタルとアナログの比較にあたって考慮するべき、7 つのポイント

技術の比較、用途に関する考慮事項

温度センシングは従来、RTDやNTC、熱電対などアナログのセンシング コンポーネントによる評価をもとに行われるのが普通でした。 IoT (モノのインターネット) などの新たな使用事例の登場によって、産業用制御、消費者向けデバイス、医療用の機器およびシステムといった業界における、デジタル温度センサの導入が進んでいます。こうした業界の要請を受けて、デジタル温度センサは使いやすさと高性能を両立させているほか、センシング コンポーネントにバイアスをかけたり、測定温度を読み取ったりするための追加回路を不要にすることで、リーズナブルな価格を実現しています。さらに、検出された信号の校正や線形化を行わなくとも、再現性があり信頼性の高い結果が得られます。

アナログ センサとの基準比較

精度

アナログ デジタル
測定回路によって生じる一定の誤差は総エラー バジェットに加算されるため、システム全体の精度を考慮することが不可欠となります。そのため、センシング素子の表示精度は通常、総エラー バジェットの 50% 程度にとどまります。 信号変換による損失を適用する必要がなくなるため、センサの精度がそのまま、システムの精度を表すことになります。

 

温度範囲

アナログ                                        デジタル
超低温から超高温までに対応。 通常、デジタル センサの使用可能温度範囲は -40°C ~ +125/+150°C に制限されています。

 

消費電力

アナログ デジタル
電流源などの回路はセンサ コンポーネントをバイアスするために使われ、相当の電力を消費します。自己発熱によって生じる測定誤差も、考慮に入れる必要があります。 電力は主として、測定中のみ消費されます。電源遮断状態では、電力消費量は最小限になり、自己発熱の発生も無視できる程度にとどまります。

 

データの信頼性

アナログ デジタル
測定対象物やリード抵抗と接触した場合、劣化が原因で測定の精度や信頼性に影響を及ぼすおそれがあります。また、アナログ・デジタル変換時に発生するノイズやドリフトも、読み取り値に誤差を生じさせる可能性があります。 受信するデータは、有効値または Null 値のみになります。また、チェックサム (エラー検知アルゴリズム) を使用して、メモリ内容や伝送データそのものを検証することも可能です。

 

統合作業

アナログ デジタル
センシング コンポーネントの駆動・評価のため、外部回路が必要。測定されたアナログ信号に応じて温度を特定するための、ファームウェアの開発も必要。 I2C や SPI などのシンプルなデジタル インタフェースの採用により、外部コンポーネントの追加が不要 (マイクロコントローラを除く)。

 

サイズ

アナログ デジタル
2 通りの配線構成で、1 mm 未満までを網羅する最小サイズを提供。 シリコン ダイの削減により、実装サイズの縮小を実現。実装寸法を 1.5 mm × 1.5 mm まで縮小。

 

 

コスト

アナログ デジタル
総システム コストは、センシング素子そのものに、バイアス回路、高品質 A/D コンバータなどを加えたものとなります。 デジタル温度センサは手頃な価格に設定されており、ここ数年でコストも抑えられています。

測定・用途に関して考慮するべきポイント

概要

 

最も正確な温度測定結果が得られるよう、TE では以下を推奨しています。

  • 安定した、ノイズ フリーの供給電圧を使用する
  • 電源ピン付近にセラミック コンデンサを配置する (データシートを参照)
  • 電源引通し線をできるだけ短くする
  • アセンブリ内の電子機器など、測定対象外の熱源からセンサを隔離する
  • PCB の温度測定が目的である場合は、空気流が当たらないようにする
測定対象の違い

自己発熱

温度測定中に消費される電流によって、自己発熱が起こります。TSYS03 などのデジタル温度センサでは、動作電流を低くし、待機電流も極めて低く抑えることによって、この作用を抑えています。いずれにせよ、自己発熱を防ぎ、バッテリー駆動システムの寿命を延ばすためにも、測定更新頻度を制限することをお勧めします。

温度偏差グラフ

時定数

ステップ応答は、センサ材料の熱質量と熱伝導率、そしてセンサが接する媒体によって決定されます。シリコン ダイの削減に伴って実装サイズも縮小されたことで、ステップ応答が低くなっています。+25°C ~ +75°C の範囲で温度が変化する空気流や非伝導性の液体に、デジタルとアナログ両方のセンサを暴露させてテストを行いました。

時定数の比較

結論

デジタル温度センサは、高精度、高信頼性かつコスト効率に優れた形での温度測定が可能で、さまざまな用途や市場の需要に対応できる、汎用性の高いソリューションです。TE Connectivity (TE) は、お客様のコンセプトをスマートでつながりのあるものに変革する、世界最大級のセンサ企業です。TE が提供するデジタル温度センサの製品ラインナップは、こちらからご覧いただけます。