明日の課題を解決する設計
欧州・インド・中国・米国内にある 11 のエンジニアリング ラボでは、TE Connectivity(TE)のエンジニアたちが高耐久で堅牢、かつ厳格に試験されたソリューションを開発しています。
TE のエンジニアリング ラボでは TE エンジニアたちが、製品開発プロセスの中核をなす厳しい製品試験を行っています。 試験では、TE 製品の品質と性能についてお客様からの信頼を得ることを目指しています。お客様との信頼関係は、お客様と協力して、お客様の用途のための独自のコネクティビティ ソリューションを開発・試験することによっても構築されます。当社ではパートナーシップを通じてお客様と密接に連携し、変電所向けの SIMAFLEX 高電圧コネクタ システム、あるいは低電圧架空送電網向けの新しい絶縁ピアシング コネクタのコンセプトなど、現場で据え付けを行う製品の性能と品質の確認を行っています。さらに、お客様のご要望に応じて、技術仕様の規定、設計の強化、独自のカスタム製品の開発をお手伝いしています。
40+
TE のエンジニアリングラボで働く人の数
20+
標準化委員会に参加しているエンジニアの数
11
世界各地に設立されているラボの数
当社の鉄道部門のお客様は、エンジニアリング ラボに頻繁に足を運んでカテナリ式架線の設計に協力しています。私たちはお客様と密接な連携を図り、お客様の用途に最適のソリューションを開発しています。
- Stephen Heffernan,
- 絶縁および保護ラボ担当エンジニア、リムリック(アイルランド)
お客様の近くにある施設
TE のエンジニアリング チームは、以下のような用途に対し、新製品および実証済み製品の電気特性、機械的信頼性および耐劣化性の開発・試験・実証を行っています。
絶縁および保護(I&P)
英国ブライトンにある絶縁および保護ラボは、これまで 40 年以上にわたり、電気性能と機械性能を専門に手掛けてきました。最新の国内・地域・国際的な法定標準要件に準拠する形で、部品やサージ アレスタの研究開発ならびに認定試験を実施するための設備が整っています。テスト機器はサージ アレスタ業界向けにカスタマイズされており、電気試験に加えて機械試験手順後の試験後評価のために、高電圧・高電流・高電力を同時または連続的に供給することができます。ラボのチームは、専門機関の研究員または会員である、高度な技術と資格を持つ電気系、機械系技術者によって構成されています。
アイルランドのリムリックにあるラボでは、絶縁体やサージ アレスタなど、絶縁および保護用の製品ラインアップを対象に機械試験と電気試験を行っています。このラボでは、最大 200 kN の INSTRON 引張試験およびカンチレバー試験を行っているほか、ブライトンの高電圧(HV)ラボで行われている AC 耐電圧試験、DC インタフェース漏電試験も実施できます。試験のプロセスには硬度・粗度・染料浸透が含まれており、このラボでは性能劣化の評価を行うため、サンプルの煮沸や熱処理も行えるようになっています。
英国のブライトンにあるラボの高電流パルス試験システム
コネクタおよび継手(C&F)
フランスのジュヴレ・シャンベルタンおよび英国のウィザムにあるラボは、高電流容量対応コネクタなどの新製品開発を支援する、コネクティビティ イノベーションの拠点です。開発の最終段階では、認定プロセスを完了するにあたって義務付けられている標準試験が行われます。1994 年以来 ISO 17025 の認定を受けているこの試験所は、21 の試験能力を備え、毎年 200 以上の試験を実施しています。
ウィザムにある試験ラボでは、コネクタや継手、ケーブル ジョイント、その他の低電圧(LV)付属品(地下リンク ボックスなど)の試験を行っており、BSEN61238-1(コネクタ)、BSEN50393(ケーブル ジョイント)、C93(アース ボンド)、ENA TS 09-23.1.2014(リンク ボックス)など、様々な規格に準拠した試験を行っています。
この試験ラボでは、ラボのチームやお客様、お客様の市場における最高基準を満たす製品の開発に伴う、理論的アプローチを検証できます。
- Patrick Bastiancig,
- コネクタおよび継手ラボ担当マネージャー、ジュヴレ・シャンベルタン(フランス)
ドイツのオットブルンにあるラボでのケーブル付属品の屋外試験
ケーブル付属品
ドイツのオットブルンにある当社最大のラボでは、屋内 2400 m² または屋外 600 m² の試験エリアにおいて、400 V から最大 245 kV までの電圧でジョイント・結線・開閉装置の試験を行っています。当社の施設は、ドイツの国家認定機関である Deutsche Akkreditierungsstelle GmbH(DAkkS)により、DIN EN ISO/IEC 17025:2018 の認定を受けています。
当社のエンジニアは、CENELEC – HD 629、IEC 60840 または IEC 62067(最大 245 kV)に準拠した型式試験を実施しています。このラボでは、製品の性能と品質を確認するための耐久性試験だけでなく、お客様の指定による試験も実施しています。毎年、40 以上の試験にお客様が立ち会っています。他にも、TE のエンジニアは次のような幅広い仕様に関する試験を行っています。
- パルス レベルや部分放電、その他の電気的パラメータ
- 環境条件
- 塩分・湿度への暴露
- 圧力変動
利用可能な検査方法の完全なリストについては、こちらをクリックしてください。
材料
4 つの金属ラボを抱えているのは TE ならではです。これら金属ラボでは、新しい化合物を生み出すだけでなく、材料の重要な機能特性の評価を行うこともできることから、製品寿命が 40 年以上に及ぶような化合物の検証も可能となっています。ドイツのベルリンにあるラボでは、電子機器向け鋳造材と被覆材の開発に加え、電気設備用途で使われる絶縁樹脂の開発も行っています。
英国のスィンドンおよびインドのヴァサイーのラボでは、新製品開発と製品維持プロジェクトのために独自の材料の調合を行っています。当社では、材料および製品の両方について、機械的・電気的・熱的・環境的な特性の試験と分析を行っています。また、検証および製品認可試験のための試作品作成にも参加しています。
能力・経験・最適化
TE では、お客様とその市場に近い拠点にラボを設立することによって、製品試験の要請に応じるお客様からのリクエストに対して、どこよりも迅速に対応できる体制を整えています。 お客様は試験プロセスに参加して、直接試験に立ち会うことができます。そのため、より短い時間とより少ないコストで試験を行うことができます。自社ラボを保有することで、お客様との確固とした信頼関係を構築し、お客様の期待に応えるインフラストラクチャを備えたトップ企業としての TE の位置づけを、さらに強化することにつながります。
TE エンジニアと協力し合うということは、ラボだけでなく現場においても長年の経験を持つ、優れた人材をパートナにすることでもあります。お客様は、自身が抱える課題について、分野の専門家から協調的なサポートを受けることができます。
TE エンジニアと提携することによって、コネクティビティにおける難題に取り組むための独自のソリューション構築に貢献し、その進展を見届けるという優位な立場に立つことができます。例えば、リムリックとベルリンの研究所では、現場での故障解析サービス、仕様の強化に関するアドバイス、ツーリングに関するサポートを提供しています。
また、オットブルンのラボでは、非常に特殊な要件であっても、フレキシブルな形で製品試験を提供しています。
当社の材料エンジニアリング ラボには、高度なスキルを持つメンバーによって 200 年以上にわたって蓄積されてきた、材料に関する知識と経験が蓄積されています。
- Dave Pierce,
- 材料エンジニアリング ラボ担当シニアマネージャー、スウィンドン(英国)、オットーブルン(ドイツ)、ヴァサイー(インド)
市場標準、国際規格を制定する
国際規格委員会に席を置く 20 名以上のエンジニアを擁するチームによって稼動する、最高クラスの評価を受けている試験ラボの運営を通じて、TE は未来のコネクティビティを形作る手順や慣行を生み出しています。IEC から IEEE、ANSI から CENELEC に至るまで、当社のエンジニアと科学者は、未来の電力ソリューションを推進するための重要な性能基準の確立を支援しています。お客様にとっては、極端な環境の過酷な条件の下で機能するよう設計された、厳密な試験済みのコネクティビティ ソリューションが自社製品に使われているという自信につながります。