ファストン端子、リセプタクル、タブ

速い実装、信頼性、低コストを実現するファストン端子

ファストンは、60 年以上にわたり、高速な実装、長期間の信頼性、低コストを提供しています。そのため、ファストン製品は、生活家電や自動車から、コンピュータおよび周辺機器、産業コントローラ、試験装置、通信機器にいたる多くの用途に適した選択肢になっています。当社の ファストン製品群は 2 つの部品から構成されています。それが、リセプタクル端子とタブ端子です。当社の ファストン製品群には Ultra-Fast、Ultra-Fast Plus、Ultra-Pod 完全絶縁ファストン端子があります。クイック(迅速)接続用に設計されています。

利点

ファストン端子
  • 絶縁と非絶縁
  • ストレート型とフラグ型
  • 応力除去型リセプタクル
  • 各種めっきオプション
  • ポジティブ ロック コネクタ
  • 高耐熱
  • 適用工具

ファストン端子は、スズめっき / ニッケルめっき、黄銅 / りん青銅で用意されています。 この製品ラインナップの中には、ニッケルめっき鋼タブとリセプタクルもあります。一部の製品は、プレス前スズめっきと プレス後スズめっきを用意されています。スズめっきとは、端子製造後に端子表面全体にスズを電着することです。プレス前スズめっきとは、スタンピングの後に破断面でベース金属が剥き出しになる製造工程に先だって、ベース金属にスズめっきを行うことです。

 

ファストンリセプタクルは、ストレート型とフラグ型があり、さまざまなサイズが用意されています。これらは、嵌合タブの幅に対応するシリーズ(250や187)によって、対応製品が設計されています。近年拡張された製品ラインの例としては、低挿入力端子、耐熱端子、ロー プロファイル(低背高)端子の各シリーズの拡大などが挙げられます。

 

ファストン端子ごとに決められた圧着仕様があり、すべての接続が指定された圧着仕様で品質保証されています。コストの安さは、製品のコストの低さ、実装の速さ、結線のプラグイン アセンブリに由来します。

 

端子の応力除去のプロセスは TE クイックコネクトに特有であり、Ultra-Fast リセプタクル、Ultra-Fast Plus ファストン リセプタクル、PIDG リセプタクルなど、重要な製品群に指定されているリセプタクルの生産で最も一般に使用されています。応力は、スタンプ プロセス中の銅合金または鋼端子に含まれています。金属加工をする際にリセプタクルに形成される時、素材はその降伏応力を越えて変形して新しい形状に加工されます。この加工作業によって粒状構造に残留応力が残ります。

 

形成応力の方向と大きさは複雑ではありますが、荷重と同じ方向にも存在します。したがって、残留応力によってタブ挿入中にリセプタクルを開くために必要となる力が低減されます。端子を緩める応力が弾性スプリング特性を回復させ、残留応力が低減されることでリセプタクルの性能が向上します。応力が除去されるとリセプタクルは開きにくくなります。嵌合状況によって機械的酷使が生じる可能性がある場合のタブの挿入時は特に当てはまります。

製品ライン

リセプタクル端子/ タブ端子
  • フラグ リセプタクル: フラグ リセプタクルは、スペースが重要な要素であるアプリケーションで信頼性の高い端子です。これらのリセプタクルには、電線に直角の嵌合タブがあります。 
  • ストレート リセプタクル: ストレート リセプタクルは絶縁ありまたは絶縁なしで作成されています。
  • ワイヤ クリンプ タブ:これらのタブは、ライン スプライスおよびその他の特殊用途に特化して設計されています。ワイヤ クリンプ タブは "F" クリンプ結線の 22-14 AWG ワイヤに実装でき、絶縁サポートが付いています。
  • プリント基板タブ: PCB 挿入およびはんだ付けによる固定用に設計されています。
  • 基板マウント タブ: すべてのシリーズをご用意しています。基板タブの取り付けプロセスでは、スタッド穴を通してリベットまたはねじを利用します。TE では、90 度構成および角度付きバージョンの幅広い基板用 タブを用意しています。

60

60 年以上にわたるクイックコネクトの経験

+250°C

許容接続温度

材料と仕上げ

ファストン端子
  • りん青銅めっき: アンモニアなど、一般に真鍮が腐食する用途で使用されます。
  • 真鍮めっき: 多くの場合、最適な環境条件を備えた用途で使用されます。
  • 鋼ニッケルめっき: 耐熱で信頼性の高い接続を実現します。家電製品用途に適しています。
  • 真鍮/りん青銅スズめっき: リセプタクルおよびタブをスズめっきすることで、高温での操作性が向上するほか、腐食から接続を保護します。

クリンプ引抜力: 引張強度

端子接続のワイヤの引張強度が最大であることは、信頼性の高い電気的性能を保証することにはなりません。技術的には最大引張強度と電気的安定性の間で妥協点を見つけることが推奨されます。一般に、引張強度はタブをリセプタクルから取り外すのに必要な力よりはるかに強いため、問題や危険は生じません。

 

クリンプ引き抜き試験で示された力は、端子からのワイヤ出口方向と平行な軸で圧着端子からワイヤを取り外すのに必要な最低限の力を表しています。規格によって引っ張る条件がきめられています。この力には、絶縁クリンプの保持力は含まれません (該当する場合)。

クリンプ引き抜き試験の力 (UL-310 仕様)
ワイヤ サイズ   最小力
AWG (mm2)   ポンド N
22 0.32   8 36
20 0.52   13 58
18 0.82   20 89
16 1.3   30 133
14 2.1   50 223
12 3.3   70 311
10 5.3   80 356

関連するツーリング

弊社のファストン端子用に開発された適用工具類を用意しています。このツーリングによって、圧着形状が保証されるように寸法は正確に行います。

 

当社の端子アプリケータを今すぐ検索