電気自動車

電撃的なムーブメント

Connectivity Solutions – インレットからバッテリー、モーターへの接続

携帯端末のバッテリー給電式デバイスは、私たちの日常生活に広く浸透しています。 たとえば、携帯電話、タブレット、ノートパソコン、リーフブロワー、ウェブカメラ、ドローンなどは、私たちのあらゆる活動に入り込んでいます。かつては魔法のように見えたものが、今ではありふれたものになりました。こうしたデバイスには共通点がいくつかあります。どのデバイスも、1)高速かつ手軽に充電できること、2)エネルギーをバッテリーに効率的かつ安全に蓄積すること、3)効果的かつインテリジェントに動作し、機能することが求められます。

これらは、バッテリー式電気自動車(BEV)についても同じことが言えます。しかし携帯端末ほど普及はしていません。消費者と社会のニーズが極めて厳しく、ニーズを満たすために必要な技術的進歩が始まったばかりだからです。バッテリー式電気自動車には「極めて過酷な環境で問題なく動作しドライバーを立ち往生させないこと」という4つ目の特性があります。よく知られた名言に、NASAの元チーフフライトディレクタであるジーン・クランツ氏が残した「失敗という選択肢はない」という言葉があります。自動車業界は、この4つのポイントに注力しており、これらの課題に効率的に対処するために、改良を施した新しい車両アーキテクチャアプローチの開発を進めています。

コネクティビティは、電力を駆動力につなげるものであり、Eモビリティというビジョンを実現する鍵の一つになります。TE Connectivity(TE)のエンジニアと科学者のチームは、お客様や業界のテクノロジーリーダーと協力しながら、自動車用充電インレットからバッテリー、さらには電気モーターに至るまで、コネクティビティのあらゆる面に力を注いでいます。

 

  1. 次世代モビリティ高電圧コネクティビティ ソリューション (英語)

充電ポイントからバッテリー、電気モータまで、TE Connectivity は次世代の持続可能なモビリティ向けのエンドツーエンド高電圧コネクティビティ ソリューションを提供します。

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現時点で利用できる急速充電器は、出力が 50 kW ~ 200 kW です。 一般に1時間の充電で走行距離が200マイル(約322km)弱増えます。現在、業界では、10分以内に同じ充電量(走行距離200マイル)を確保し、まるで内燃機関(ICE)自動車のガソリンタンクを満タンにするように使える急速充電(HPC)の開発を進めています。これは、一般的な携帯電話に比べて、電気自動車の充電に対する要件が現状で1,000倍厳しく、将来的にはもう1桁、つまり10,000倍に増えることを意味します。こうした需要により、これまで自動車産業になかった課題に対するソリューションに幅広く注力するよう業界は突き動かされています。充電インレットは、現行世代の電気自動車の10~20倍の電力を扱えるものが必要です。最大500kWの電力を50 kW対応サイズのインレットに通そうとするのは、消防ホースから水を飲むようなものです。接続部、ケーブル、スイッチ/コンタクタには、この電力伝送をインテリジェントに管理し、熱、アーク放電、安全上の問題に対処する能力が求められます。新しい熱モデリングとシミュレーション手法を開発し、高い充電電圧と電流に対するニーズによってストレスを受ける可能性のあるコンポーネントとサブシステムの最適設計を実現しなければなりません。

電気自動車のバッテリーに対する要求 は、一般的なスマートフォンに比べると途方もありません。約200倍の容量と100倍の動作電圧が必要になるため、電気自動車のバッテリーは極めて複雑になります。充分な耐久性を持たせ、自動車のバッテリーパックを車両寸法範囲内に収め、極めて過酷な環境で安全に動作させる必要があります。バッテリー給電式デバイスとグリーンエネルギー技術に対する需要は増え続けています。バッテリー技術を飛躍的に進歩させ自動車の運転に必要なエネルギーを蓄積できるように、多大な投資が行われています。主な課題は、それを安全かつ確実に小型パッケージに収めることです。その結果、高電圧で物理的条件を満たすバッテリーモジュールコンタクトに加え、バッテリーパックの拡張性を実現するセル間やモジュール間を接続するインタフェースの必要性が高まっています。小型サイズを維持するため、バッテリー管理(充電状態と健全性)のスマート制御を実現するべく、センシング機能を組み込んだサブアセンブリの開発が進められています。そのため、自動車メーカーとシステムサプライヤは、大容量バッテリーパックのコンパクトかつ頑丈な収納を実現する、小型で条件に適う相互接続技術向けのソリューションを必要としています。

 

重要なのは、充電 1 回分の走行距離を最大限まで引き上げること です。課題の半分であるバッテリー容量については、すでに述べました。もう一つ、同じく重要な課題である残りの部分は、自動車を効率的に動かすことです。できるだけ少ない電力で目的地に到達するにはどうすればよいのでしょうか。電気モーターのインテリジェント制御(eモーターのオーバードライブまたはアンダードライブを発生させない)と回生ブレーキ(車両減速時にエネルギーを回収して蓄電)が省エネ運転を実現する重要なアプローチになります。さらに自動車メーカーは、効率を高めるため、より多くの外部データを車両に取り込む方法を探しています。

分かりやすい事例の1つとして、交通管理情報があります。車両が最も効率的なルートを辿ってくれるなら(渋滞や通行止めなどを回避)、エネルギー消費量を最小限に抑えることができます。また、車両がインテリジェントな信号機に「話しかける」ようなケースも考えられます。「完全に停止」する回数が減れば、エネルギー消費量が最小限に抑えられます。これらはすべて、EVの制御によって電力の管理と制御を確実に最適化できるように、一連の新型センサの必要性を高めることになります。この高度な制御は、サイズ(および重量)を最小限に抑えつつ、お客様の設計自由度を最大限に高める高度統合電子機器ソリューションを実現するために欠かせません。EVの新しいアーキテクチャでは、センシング、インテリジェントなデータ処理&通信、強固な接続のすべてを堅牢な1つのパッケージにまとめた単一コンポーネントが必要になります。これらのアーキテクチャでは、さまざまな負荷を切り替え可能なアクチュエータ(電子制御可能なスイッチ)により、エネルギーの浪費を制御して最小限に抑えなければなりません。さらに、有線と無線の両方の高速データ接続により、車両間および車両 - インフラ間の通信とインテリジェントな車両制御を実現する必要があります。

電気自動車の動作環境 は、携帯電話やノートパソコンの動作環境よりもはるかに過酷です。雨、雪、砂漠の太陽の下、極地の寒さ、悪路でも止まることはできません。高電圧開閉を行うと、電磁干渉(EMI)が発生し、低電圧回路の通信と信号を混乱させる可能性があります。電話やノートパソコンが故障するとひどく不便ではありますが、車両の故障は、負傷や場合によっては死を招く恐れがあります。携帯電話は、電気自動車のように過酷な環境や電磁的ストレスに毎日さらされることはありません。電気自動車のアーキテクチャと基本的動作原理は、ICE自動車のアプローチよりは、飛行機やエネルギーグリッド、家電製品に近いものがあります。

重要なのは、自動車業界が複数の産業を活かし、お客様のために自動車に特化したソリューションを生み出すことです。材料科学者と接続を専門とする物理学者は、物理的境界を押し広げ、急成長しているEV市場向けに実行可能で堅牢なソリューションを提供する必要があります。自動車検査では、航空宇宙用途や産業用途では一般に余裕を持たせている物理的限界や安全上の限界まで試されることになります。