プロファイル: Hanhaa, Ltd.

ParceLive は、世界中に配送された荷物の場所、状況、安全性を大規模に管理するダイナミックな追跡システムです。 ParceLive をサブスクリプションとして提供している Hanhaa は、利用率を高めるために機器の性能に重点を置きました。世界中のどこからでもリアルタイムのデータを提供できるグローバル コネクティビティと GPS 追跡、受信者の労力をほとんど必要としない自己返送機能などはその一例です。

世界中を接続するために使用した独特なソリューションにて、独自の GSM スタックとモバイル ネットワークを運用し、他社にはないセキュリティとカバレッジを管理しました。しかし、信頼できる接続を確保するためのアンテナでは苦労しました。Hanhaa はチップ アンテナを使用していたため、製品の成功に必要な粒度でデータを追跡できず、複雑な無線周波数要件を理解するための必要なレベルに達しませんでした。

「TE に製品を作ってもらう前の当社のアンテナは、大きく、重く、そして高価でした」と Hanhaa の CEO である Azhar Hussain 氏は述べています。「TE のおかげで重量を減らすことができ、性能を改善できただけでなく、基板のコストとサイズも削減できました」

TE が基板のレイアウトを手伝ったことでHanhaa は RF コンポーネントの配置方法を理解して、グランド プレーンを最大限に活用することができました。グランド プレーンとは、無線を機能させる重要な技術です。TE のエンジニアが Hanhaa の設計を見直し、追跡の性能やバッテリー寿命に影響を与える可能性のある問題を指摘しました。その際、Avnet の専門家と協力して、デバイス全体の要件と世界市場の要件のバランスを取りました。チームは一丸となり、Hanhaa がアンテナ開発の困難を克服し、多くの時間と資金を節約できるよう支援しました。

「TE は、正確な追跡を実現できるように、設計を改良し、性能を調整するのを手伝ってくれました」と Hussain 氏は述べました。「Avnet と TE とのこうした密接な協力関係のおかげで、ParceLive は、建物内からの GPS 読み取りを可能にするパッシブ アンテナ アレイのような機能を提供することができます」

TE は全体的視点からコンポーネントを確認し、設計の課題を解決するには、ParceLive を IoT デバイスとしてではなく、携帯電話として見る必要があることを認識しました。このデバイスは、サイズ形状が小さいにも関わらず、バッテリーが大きく、必要なアンテナを押し込むスペースはわずかにあるだけでした。 内蔵アンテナは、ParceLive の仕様に合わせてカスタムメイドが必要でした。また、性能に影響を与える干渉を避けるために、基板、バッテリー、ラジオ、その他のコンポーネントの位置も変更する必要がありました。

Hussain 氏は次のように述べました。「RF 設計が科学と同じくらい芸術の域にあるということを十分に学びました。仕様書では RF 性能を実現するために微妙な必要事項を把握できないというのが、私の意見です」

アンテナと RF コンポーネントは、設計の中で最も過小評価される傾向にあります。アンテナと RF の専門知識を持つパートナーがいれば、仕様書を実現させることができます。アンテナは他の受動部品とは異なります。基板やバッテリーなどの部品の材料が、アンテナの性能に影響を与える可能性があります。たとえば設計プロセスに入ってから、アンテナが急に動作しなくなった場合。原因はハウジングの裏側に貼られていた NFC ラベルがアンテナに干渉したためだとわかります。修正は簡単ですが、このことからもアンテナがどれほど敏感かがかわります。デバイスを囲むプラスチック製のケースは、輸送用の火災規制を満たす必要がありました。これもまた RF 性能に影響を及ぼし、材料はテストの必要があり、アンテナは適切な調整が必要でした。

Hanhaa は、アンテナ周辺のデバイスを設計することがいかに重要かを学びました。その知識は、すでに第 2 世代の設計に生かされています。Hanhaa は、モンゴルの砂漠などの接続課題を抱えている地域でも、100％ の接続状態で荷物を追跡できます。