クリティカルでコンパクトな用途向け組み込みセンサ

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圧力のセンシング

システム インテグレータや OEM がコストを削減しながら信頼性、安全性、そして性能を高める努力を続ける中で、マニホールド用ロード ホールディング バルブ、アクチュエータ、ポンプに組み込まれるセンサの必要性が高まりつつあります。- Karmjit Sidhu (石油、ガス、および海洋向けセンサ担当 Senior Director)

温度センサに次いで使用されている圧力センサは、サイズと性能が重要となる液圧、水、医療などのさまざまな用途において急成長を遂げています。 システム内部で発生する圧力が増加すると効率が高まり、システムのサイズが縮小されます。 システムの小型化によるコスト削減によって、圧力センサ メーカーはよりスマートなソリューションの開発が迫られています。組み込み電子機器、EMC 保護、温度補償を実現するスタンドアロン センサは、十分にスペースのある用途では使用できますが、コンパクトなミニチュア システムには適していません。

組み込みセンサは、高温や振動、放射線環境から電子機器を隔離することで、これらの有害な環境で使用できます。

組み込み圧力センサは、システムの対象となる価格や全体的な性能に基づいて、補償型出力または非補償型出力を提供するように設計できます。 非補償型センサの電子機器内の特性を明らかにして (圧力や温度に対するセンサの動作特性を知って) 特定の用途で最適化できる人もいます。 非補償型センサの場合、ユーザはセンサの反応を正確に読み取るために、データの使用前に圧力および温度を入力する必要があります。電子機器を特性化できる人がいれば、非補償型センサは比較的低コストで柔軟に使用できます。 補償型センサは、圧力や温度が工場で特性化されているため、使いやすいセンサです。必要な出力を得るためには増幅器モジュールが必要です。センサは、圧力や温度に対して特定の精度を実現するためにユーザに提供されるので、ユーザが試験やプログラムをする必要性は少なくなります。

ほとんどの場合、組み込みセンサを使用する場合はリモート機器の併用が最善のオプションになります。 技術や媒体に応じて、組み込みセンサは高温、振動、放射線環境から電子機器を隔離することで、これらの有害な環境で使用できます。低インピーダンス (2 kΩ 未満の高出力シリコン ピエゾ抵抗ひずみゲージなど) を使用すると、ユーザは電子機器をセンサから数十センチ (数フィート) 離して配置することができます。組み込みセンサ用の接液面材料とクランピング構成は、故障すると費用がかかるため、慎重に選ぶ必要があります。316L ステンレス鋼は、水、酸素、水素などの苛酷な臨界性の媒体に最適です。 チタン合金およびニッケル合金は、体液、硫化水素、漂白剤などの医療用媒体や毒性媒体に適しています。図 2 は、液圧および医療 OEM 機器で使用される組み込み圧力センサの通常の形状を示します。

mV/V 出力、液圧マニホールド用 O リング シール付き SAE ポートと補償型センサ (左)。医療バルブおよび半導体バルブ用のフラット ディスク上の非補償型センサ (右)。
図 2: mV/V 出力、液圧マニホールド用 O リング シール付き SAE ポートと補償型センサ (左)。医療バルブおよび半導体バルブ用のフラット ディスク上の非補償型センサ (右)。

組み込みデバイスとの統合を考えると、圧力センシング技術は非常に重要です。 信頼性と寿命の長さは、経時的なシステム性能を決定付ける 2 つの重要な要素です。水素や酸素などの気体を扱う医療、半導体、産業用などのクリティカルなプロセスでは、圧力センサによりそのプロセスに汚染物が混入されないことが非常に重要です。図 3 は、組み込みにおいて一般的な 2 種類のセンサ技術を示します。どちらの技術も圧力を封じ込める異なった機能を持ち、独自の方法で圧力を測定します。 主な違いは、プロセス内への汚染物混入の可能性です。

溶接された非常に薄い振動板とオイルが充填されたキャビティのあるセンサ (左)、振動板が破裂した場合は重大な汚染源になります。
図 3: 溶接された非常に薄い振動板とオイルが充填されたキャビティのあるセンサ (左)、振動板が破裂した場合は重大な汚染源になります。厚めの振動板と非流体充填キャビティを使った TE の一体型設計 (右)。

バルブやアクチュエータは、原子力や液圧、オートメーションなどのクリティカルな用途に使用されているため、組み込み位置センサは位置フィードバックの重要性と用途が増大しています。 線形位置測定は、数ミリメートルから数メートルまで可能です。 バルブ装着の検知は、原子力や液圧産業における安全性のために、重要な領域になりつつあります。圧力センシング技術と同様に、位置センサに対する正しい技術の選択は、システム性能と信頼性の不可欠な要素です。 長年にわたり、位置センサは接触技術または非接触技術のいずれかに依存していました。線形ポテンショメータなどの接触技術では、スライダは抵抗素子と直接接触するように移動部材に取り付けられます。分圧器の働きをするポテンショメータは、スライダが素子の端から端まで移動することで、印加電圧の 0% から 100% の出力を提供します。これらの素子は低コストな場合が多い半面、高振動には適さず、ちりや液体から保護する必要があります。 光ファイバ、可変リラクタンス、渦電流、磁気制限、線形可変差動変圧器 (LVDT) などの非接触技術は、うまく取り入れられています。ポテンショメータと比較すると、これらの素子は非常に優れた性能と信頼性を発揮します。 レーザー干渉計、波長、輝度変調をベースにする光センサは、研究室などの環境でのみ使用されており、苛酷な媒体に適しています。可変リラクタンス型のセンサは、幅広い媒体と温度に適していますが、高度に非線形であり、短い検知レンジでのみ動作します。 渦電流素子は高周波数で動作する傾向があるため、センサ近くに信号処理電子機器が必要になることがあります。これによって、幅広い温度や放射線の中で動作する素子の機能が制限されます。磁気制限センサも優れた性能を発揮しますが、信号処理電子機器に近接するため使用温度に制限があります。

LVDT は長年にわたり、信頼性が重要となる翼フラップ、燃料ポンプ、着陸装置などの民間飛行機とミリタリ航空機用途で使用されてきました。 これらのデバイスは、低周波 (3 ~5 kHz) の磁気回路を使用し、渦電流やその他の高周波駆動ストローク センサのような無線周波数 (RF) のノイズを発生しません。低周波で動作するため、これらのセンサは電子機器から数十センチ (数フィート) 離して配置できます。 LVDT デバイスは一次コイルから二次コイルの磁気結合を利用し、物理的接続がないので、これらのセンサは水やちり、氷に対してハーメティック シールすることができます。最新の特定用途向け集積回路 (ASIC) ベースの電子機器を使用すると、最大の性能を維持しながらセンサのサイズを大幅に縮小することができます。ASIC によって、幅広い温度で完全に補償されたデジタル信号処理が可能になります。 この技術によって、シリンダー検知でのバルブ装着や海中チョークなど、狭いスペースのエンベロープで使用される線形非接触センサの市場が開かれました。図 4 は、バルブおよびトランスミッションに組み込み可能な 2 つの非接触位置センサを示します。

採掘用のダウンホール高温および圧力 (200°C および 20,000 psi 以上) 位置センサ。厳しい環境用のリモート電子機器付き位置センサ (右)。
図 4: 採掘用のダウンホール高温および圧力 (200°C および 20,000 psi 以上) 位置センサ。厳しい環境用のリモート電子機器付き位置センサ (右)。