産業用コンプレッサのメンテナンス

複合圧力トランスデューサ

プラス/マイナスのゲージ圧力測定。

コンプレッサ業界では、マイナスからプラスのゲージ圧力を測定する圧力トランスデューサを複合圧力トランスデューサと呼びます。 吸い込みと吐き出しの測定では、複合圧力トランスデューサが使用され、完全真空状態からゼロ圧力を通り、フル スケール圧力まで直線的な出力信号を提供します。 圧力レンジが -14.7 ~ 30 PSIG の圧力トランスデューサには、複合圧力トランスデューサ、30V30 (水銀柱の -30) のトランスデューサ、または真空から 30 PSIG のセンサがあります。 呼び方は違っても、これらはすべて同じ製品です。圧力トランスデューサのオフセット値の計算は、圧力 (またはベンチ圧力) 0 で読み取る必要があり、具体的に説明しないとわかりにくいかも知れません。 そこで、ここでは 4 ~ 20 mA の出力信号と電圧信号の両方について、例を挙げて説明します。その他の圧力と出力信号にも同じ原則があてはまります。 まず、圧力測定範囲 -14.7 ~ 15 PSI で、計算方法を具体的に示します。 0 PSI は出力のほぼ中間点にありますが、厳密ではありません。正しく読み取るにはさらにいくつかの手順が必要です。

4 ~ 20 mA の計算例

AST4300AV0015P4N1000
AST4300 非発火性圧力トランスミッタ
1/4" NPT オス プロセス接続
-14.7 ~ 15 PSIG
4 ~ 20 mA 出力信号
6 フィート ケーブルの電線管
316L ステンレス鋼
最初に、PSI あたりのミリアンペア数を調べます。
フル スケールの圧力レンジで 14.7 + 15 = 29.7 PSI を測定します。
20 mA ~ 4 mA = 16 mA のスパン
16 mA/ 29.7 psi = 0.5389 mA/PSI
次に、"0" PSI 圧力は 4 mA 出力を上回る 14.7 psi となります。これは、圧力トランスデューサが -14.7 からフル スケールまで対応するためです。14.7 PSI x 0.539 mA/PSI = 7.923 mA
最後に、オフセット値 0 として 4 mA を加算します (出力は 0 mA ではなく 4 mA から始まるため):
4 + 7.923 mA = 11.923 mA @ 0 PSI

4mA = -14.7 PSI
11.923 mA は 0 PSI の理論的出力です。
20 mA = 15 PSI フル スケール圧力 

一般的な 4 ~ 20 mA 複合トランスデューサ

圧力レンジ圧力 0 における近似読み取り値
-14.7 ~ 15 PSI11.92 mA
-14.7 ~ 30 PSI8.93 mA
-14.7 ~ 50 PSI7.48 mA
-14.7 ~ 100 PSI6.05 mA
-14.7 ~ 185 PSI5.18 mA
-14.7 ~ 300 PSI4.75 mA
-14.7 ~ 500 PSI4.46 mA
  • 圧力レンジ
  • -14.7 ~ 15 PSI
  • 圧力 0 における近似読み取り値 11.92 mA
  • -14.7 ~ 30 PSI
  • 圧力 0 における近似読み取り値 8.93 mA
  • -14.7 ~ 50 PSI
  • 圧力 0 における近似読み取り値 7.48 mA
  • -14.7 ~ 100 PSI
  • 圧力 0 における近似読み取り値 6.05 mA
  • -14.7 ~ 185 PSI
  • 圧力 0 における近似読み取り値 5.18 mA
  • -14.7 ~ 300 PSI
  • 圧力 0 における近似読み取り値 4.75 mA
  • -14.7 ~ 500 PSI
  • 圧力 0 における近似読み取り値 4.46 mA

電圧の計算例

AST4000KV0185P1F0143
AST4000 産業用圧力トランスデューサ
SAE 4 メス プロセス接続 Schraeder Pin ピン付き
-14.7 ~ 185 PSIS
0.5 ~ 4.5 V レシオメトリック出力信号
Packard Metripack 150
17-4 PH ステンレス鋼

フル スケールの圧力レンジで 14.7 + 185 = 199.7 PSI を測定します。
4.5 V ~ 0.5 V = 4 V のスパン
4 V/199.7 PSI = 0.020 V/PSI
次に、"0" PSI 圧力は 0.5 V 出力を上回る 14.7 psi となります。これは、圧力トランスデューサが -14.7 からフル スケールまで対応するためです。14.7 PSI x 0.020 V/PSI = 0.294 V
最後に、オフセット値 0 として 0.5 V を加算します (出力は 0 V ではなく 0.5 V から始まる):
0.5 + 0.294441 V = 0.794 V @ 0 PSI

0.5 V = -14.7 PSI
0.794 V は 0 PSI の理論的出力です。
4.5 V = 185 PSI フル スケール圧力 

0.5 ~ 4.5 V レシオメトリック複合圧力

圧力レンジ圧力 0 における近似読み取り値
-14.7 ~ 15 PSI2.48 V
-14.7 ~ 30 PSI 1.73 V
-14.7 ~ 50 PSI1.52 V
-14.7 ~ 100 PSI1.01 V
-14.7 ~ 185 PSI0.80 V
-14.7 ~ 300 PSI0.69 V
-14.7 ~ 500 PSI0.61 V
  • 圧力レンジ
  • -14.7 ~ 15 PSI
  • 圧力 0 における近似読み取り値 2.48 V
  • -14.7 ~ 30 PSI 
  • 圧力 0 における近似読み取り値 1.73 V
  • -14.7 ~ 50 PSI
  • 圧力 0 における近似読み取り値 1.52 V
  • -14.7 ~ 100 PSI
  • 圧力 0 における近似読み取り値 1.01 V
  • -14.7 ~ 185 PSI
  • 圧力 0 における近似読み取り値 0.80 V
  • -14.7 ~ 300 PSI
  • 圧力 0 における近似読み取り値 0.69 V
  • -14.7 ~ 500 PSI
  • 圧力 0 における近似読み取り値 0.61 V

圧力の上昇に伴って、-14.7 ~ 0 PSI 間の複合レンジの出力信号量は減少します。 0 オフセット値が算出されるなどのエラーがセンサに生じると、トランスデューサの真空領域を正確に測定する機能は劣化します。 上の表に示された圧力は一般的な計算値ですが、複合圧力レンジでより高い圧力を測定することもできます。 同じ計算方法に Bar や kg/cm² などの測定単位をあてはめることもできます。