Tech トーク: 5G エコシステム

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コンピューティングのニュー エッジ

5G は、モバイル ブロードバンドの高度化 (eMBB)、Massive IoT、ミッション クリティカル通信 (MCC) の実現に必要とされる性能を達成すると期待されています。これを可能にするには、設計要件と最適なソリューションを理解する必要があります。

Industry 4.0、5G IIoT、IoT、AI、AR、クラウド、フォグ、エッジ、MCC、ノード、ゲートウェイ。 シンプルな方向に向かうはずが、用語と略語の数は増える一方です。理想は、個別のニーズにすばやく柔軟に適合できる、フェイルセーフの自動化された製造工場です。

 

今、ドイツで 新しいモバイル ネットワーク規格 5G が始まろうとしています。それは、現在 Industry 4.0 や IIoT などの用語で表現されている、 拡張されたオートメーションの概念を認識するための記念すべき出来事になります。

 

LTE の100 倍以上の速度を備えた 新 5G 規格 は、10 ミリ秒未満の遅延で、データをワイヤレスに最高 20 Gbit/s の速度で伝送します。優れた信頼性、高可用性、エネルギー効率、高密度と容易なアクセスの組み合わせなど、5G にはその他の特性も要求されています。

 

ただし、5G は産業用途に限定して開発されたわけではありません。基本的には、モバイル ブロードバンドの高度化 (eMBB)、Massive IoT、ミッション クリティカル通信 (MCC) の 3 領域が対象です。その詳細については、本ページの後半で説明します。MCC (ミッション クリティカル通信) の必須条件は、高信頼性、低レイテンシ、高可用性です。

スマートフォン・スマート ウォッチ・VR ヘッドセット・コネクティッド カーなどのエッジ デバイスは、5G エッジ コンピューティングのエコシステムを確立して、容量の拡大、低遅延、高モビリティおよび信頼性・可用性の強化を実現します。
スマートフォン
スマートフォン
スマート ウォッチ
スマート ウォッチ
仮想現実 (VR) ヘッドセット
VR ヘッドセット
コネクティッド カー
コネクティッド カー

MCC 環境の生産業務にとって 5G は何を意味するのでしょうか? ハードウェア側ではどのような製品がこれに対応できるのでしょうか? これにあてはまる例を考えてみましょう。つまり、さまざまなセンサを使用して、身体の健全なエコシステムを監視・制御する場合です。多くの人がすでに経験されているように、私たちは、パーソナル エッジ コンピュータやサーバ、つまりスマートフォンを使って、データが発生する時点でそれを収集・分析しています。特にスマートフォンは、歩数の記録、心拍数の測定、現在地や標高の確認を行い、そのデータを瞬時に処理して役に立つ結果を報告します。

 

これらのパラメータは、 スマートフォンが登場する以前にも分析されていましたが、まずデータを収集し、手動でコンピュータに入力して、プログラムを使って分析しなければなりませんでした。スマートフォンにより、非常に重要な健康パラメータなどの状況にリアルタイムで対処することができます。スマートフォンでは通常プログラムが直接実行されており、(クラウド) サーバに実装されたプログラムにデータをアップロードする必要がないため、この例では、スマートフォンは 1 種のエッジ コンピュータと言えます。大量のデータを現場で直接収集・分析する機能は、 5G MCC の要件の一つである「遅延時間の短縮」に該当します。

 

これは、5G 技術を使って生産プロセスを Industry 4.0 のフレームワークのより高いレベルに高める場合とまったく同じです。大量のセンサをエッジ コンピュータとワイヤレスにネットワーク化すると、既存のケーブル基盤に関わりなく、ほぼリアルタイムでプロセスを監視して、適切な修正措置を起動することができます。

 

これに対する優れたアクセス性は、周辺領域の Massive MiMo アンテナ技術 に加え、 エッジ サーバのハードウェア やコンピュータの 信頼性に優れた高速コネクタ によって確保することができます。たとえば、アンテナの近くにフォークリフトが不注意に駐車され、 送受信が不意に妨げられると、低遅延もあまり役に立たなくなり、センサにリンクされたアンテナの目標達成能力が非常に重要になります。

先ほどのスマートフォンの例に戻ってみましょう。 この状況でリアルタイムの制御達成を可能にしたのは、テクノロジーです。このテクノロジーのひとつに、強化されたプロセッサ性能があります。第一世代のデバイスでは、今日では当たり前の生体測定データ取得タスクも手に負えませんが、たとえば位置データ (GPS、GNSS) などのデータ アクセスのスピードと精度などのパラメータは、ワイヤレス技術とアンテナ技術に伴って向上しました。

 

シミュレーション ツールを備えた当社の試験ラボでは、エネルギー効率に優れた、すぐにアクセスできる、高送信密度でも機能するデバイスを実現するアンテナを開発することができます。ここでは、チップ アンテナやフレキシブル アンテナ、複雑な 3D MID アンテナ構造など、 既存のアンテナ技術のすべてを利用することができます。また、Massive MiMo アンテナの領域では、数多くのアンテナをトランスミッタとフィルタ コンポーネントに確実に接続する専用コネクタの開発に力を入れています。

 

5G データ伝送に必要とされる重要な技術は、ビーム フォーミング機能を搭載したMassive MiMo です。碁盤の目のように配置された大量のアンテナ素子は、収束伝送ビームを一定方向に誘導することができます。従来のシステムでは、アンテナ素子は無線信号を伴うセクタ全体を均一に覆っていました。この技術の結果として、干渉が削減し、より効率的なデータ交換が可能になり、最終的にはスペクトル効率が向上します。

 

エッジの面では、小型のエッジ PC や大型システム用に設計されたエッジ サーバにかかわりなく、TE は、モジュール システムにおける低レイテンシを達成する上で重要となる、 高速コネクタ ソリューション を新たに開発しました。最新の CPU に対応するソケットに加え、高ピン数 (10,000 本を超える場合など) の高性能グラフィック プロセッサ (GPU) など、将来のコンポーネントとの確実な接触に対応するこの製品グループの中で、新しいテクノロジーが開発されています。

 

差動ペアあたりのデータ速度 112 Gbit/秒を備えた最先端の バックプレーン コネクタ と カード エッジ コネクタ は、すでに利用可能です。これらの製品は、PCIe Gen5 や PCI-SIG などの重要な標準化団体の最新の規格に適合しています。製品のリストは長く、細かい説明は行き届かないかも知れませんが、5G およびエッジ コンピューティングを中心とした開発において、当社は世界トップの実績を誇るお客様のパートナーとなり得ることを強調させていただきたいと思います。