可変抵抗器と固定抵抗器の選定

製品カテゴリ

設計に適した抵抗器の選定

抵抗器とは、エネルギの一部が通過できるようにして、残りのエネルギを熱に変換する伝導素子です。抵抗器は、その物理的な原理がたいへん簡単でありながら、電子部品として幅広く使用され、その役割がきわめて過小評価されているコンポーネントといえます。

抵抗器は、あらゆる電気回路と電子回路のなかでも、きわめて簡潔なコンポーネントのひとつです。 抵抗器の最も一般的な用途は、回路を流れる電気エネルギの制限ですが、その他の幅広い用途でも使用できます。突発的な突入電力を放散するための安全性素子や、エネルギ管理素子としても抵抗器を使用します。環境条件に応じて温度や電圧を制御する抵抗器を設計できるほか、敏感な電子回路素子の微調整に抵抗器を使用することもできます。その用途が何であれ、エレクトロニクスで抵抗器が声高に賞賛されることはそれほどありません。

固定抵抗器

電子回路の設計で固定抵抗器はきわめて重要なコンポーネントです。消費者向け製品から重工業まで、膨大な役割を固定抵抗器が支えています。固定抵抗器は、意図的な操作によっても、また周囲の環境条件によっても、その性能が変化しないように設計されています。その構造と実装スタイルに基づいて、固定抵抗器はいくつかの種類に分類できます。TE の固定抵抗器シリーズには、スルーホール型サーフェス マウント型シャーシ マウント型があります。

 

スルーホール型抵抗器
このタイプの抵抗器は、PCB (プリント基板) 向けに設計されていて、PCB を貫通するリードを使用して実装します (この構造から「スルーホール」と呼ばれます)。このリードをはんだ付けして、機械的ジョイントと電気的ジョイントを形成します。このタイプの抵抗器では、絶縁コアに抵抗材料の皮膜をコーティングした構造が最も一般的です。この抵抗材料としては、カーボン、金属、酸化金属が多く使用されます。この皮膜にらせん状の溝を切って電流の経路の形成することで、目的の抵抗値を持つコンポーネントを製造できます。このタイプの抵抗器が初めて登場したのは 1970 年代ですが、見慣れた使いやすい形状にコスト効果が高いソリューションを収めていることから、今でもきわめて幅広く使用されています。

 

サーフェス マウント型抵抗器
PCB の製造に表面実装技術が採用されるようになると、スルーホール型抵抗器の代わりとしてサーフェス マウント型抵抗器が開発されました。これらの小型角形素子は、表面実装に特化して設計されています。サーフェス マウント型抵抗器の構造では、薄膜技術または厚膜技術が広く使用されています。どちらの技術でも、絶縁基板上に抵抗材料の層を形成することによって抵抗器を製造しますが、互いに微妙に異なる特性があります。厚膜抵抗器は、抵抗材料で発生した熱を大きな質量によって効率的に放散できるので、大電力を扱う用途に適しています。一方、薄膜 SMD 抵抗器は、薄膜プロセスできわめて高い精度を実現できるので、高い精度と安定性が求められる用途に適しています。

 

巻線型抵抗器
高エネルギを扱うあらゆる用途では、巻線型抵抗器が真っ先に採用されます。その構造は名前のとおりです。大型のコア (多くの場合はセラミック製) に抵抗性ワイヤを巻き付けて大きな質量を実現することにより、大容量のエネルギを扱う用途で重要な特性を提供します。多くの場合、巻線型抵抗器は大型で、大きな熱放散が得られるようにフレームやシャーシに取り付けて使用することを目的としています。TE では、シャーシ マウント型抵抗器の製品シリーズも用意しています。

巻線型電力抵抗器
巻線型電力抵抗器

可変抵抗器

可変抵抗器は一定の抵抗値を持たず、手動操作または周囲の環境に応じて抵抗値が変化します。したがって、回路の電流や電圧の制御に使用できることから、広範な産業と用途できわめて有用な素子となっています。TE の可変抵抗器シリーズには、ポテンショメータトリマ ポテンショメータサーミスタの 3 種類があります。

 

ポテンショメータおよびトリマ ポテンショメータ
手動操作で電子回路の動作を変更する機能を実現するために設計された抵抗器です。ポテンショメータは至る所で目にする素子であり、回転式のボリューム コントロールや減光スイッチなどに使用されています。回転操作によって抵抗値を変更することにより、回路を流れる電力量を調整できます。


トリマ (トリム ポットともいいます) はポテンショメータに類似の素子ですが、固定抵抗器と組み合わせて使用することを目的としています。固定抵抗器と同じ精度でわずかな可変抵抗範囲を実現できるので、目的の結果を得るために回路の微調整を必要とする場面で有効な手段となります。多くの場合、トリマは PCB 上に実装され、高い精度で抵抗値を調整する機能を提供します。

 

センシング可変抵抗器 - 例: サーミスタ
周囲の環境条件に応じて性能が変化するタイプの抵抗器がいくつかあります。広く知られているものとして、自身の温度によって抵抗値が変化するサーミスタがあります。TE のサーミスタは、温度が高くなると抵抗値が低くなる負温度係数 (NTC) 型です。この特性により、温度の変化に応じて電力を変更する必要がある用途に使用できるサーミスタとなっています。

最適な設計を実現するには、適切な種類の抵抗器を選択することが重要です。 TE の抵抗器は、各種設計要件への対応に効果を発揮します。TE の製品シリーズには、高精度用途や大電力用途向けの抵抗器ソリューションのほか、回路の微調整や環境条件の検出に適した可変抵抗器も揃っています。必要なソリューションが必ず見つかります。ぜひ TE の抵抗器シリーズからお選びください。.