最新のデータ センタ

トレンド

スピードと効率性の向上

クラウド コンピューティングと帯域幅集約型用途によって、データ センタはこれまで以上に重要になっており、マネージャたちはコネクタ レベルに至るまで、データ センタ アーキテクチャから可能な限りの性能を絞り出す必要に迫られています。

現在の環境では、帯域幅集約型用途がサポートされている一方で、データ アクセスのアウトソーシング (クラウド経由) がトレンドとなるのに伴い、データ センタの重要性が高まっています。 データ センタ マネージャは、コネクタ レベルに至るまで、データ センタ アーキテクチャから可能な限りの性能を絞り出す必要に迫られています。データ センタのスピードと効率性を最大限に高めるための入出力 (I/O) コネクタを選択するにあたり、ネットワーク機器メーカでは 5 つの重要な基準 – 柔軟性、コスト、熱管理、密度、電気特性を考慮する必要があります。また、機器のバックプレーン コネクタとパワー コネクタについても、これらの 5 つの基準を最適化することが大前提となります。

柔軟性

I/O コネクタ

用途に応じたタイプのケーブルを選択できるよう、I/O コネクタは最大限の柔軟性を提供できるようでなくてはなりません。たとえば、すべてトップオブラック (ToR) スイッチに接続されているサーバのラックがあるとします。これら接続の大部分はかなり短い (通常は 3 メートル以下) ものであるため、銅線ケーブルを使用してコストを抑えることができます。ただし、これよりも長く、光ケーブルが必要になる接続もあります。メーカでは SFP+、SFP28、QSFP+、QSFP28 などのプラグ可能なフォーム ファクタ コネクタを使用して、特定のニーズを満たすためデータ センタのオペレータが適切なケーブルを選択できるようにしています。

データ センタ マネージャは、コネクタ レベルに至るまで、データ センタ アーキテクチャから可能な限りの性能を絞り出す必要に迫られています。
Nathan Tracy,
技術者(システム アーキテクチャ担当)

コスト

「インテリジェントな」機器

業界のトレンドによれば、サーバの相互接続速度は 1 Gbps の場合もあるようですが、より要求の厳しい一部の用途では、サーバは 10 Gbps、さらには 40 Gbps をサポートするようになりました。40 Gbps コネクタは数年前から存在しますが、最近のトレンドは 25 Gbps ソリューションへと移行しています。40 Gbps ソリューションとは 4 レーンのデータをそれぞれ 10 Gbps で実装するもので、メーカでは、データを取得し、4 レーンに分散させ、ストリームを 40 Gbps へと再結合させる機能を持つ「インテリジェントな」機器を構築できます。これに対して 25 Gbps では、単一のレーンを使用するので経費が抑えられ、サーバおよびスイッチへの実装が容易になります。

熱管理

最大 48 の相互接続

銅線ケーブル アセンブリを光モジュールに置き換える際は、信号が電気から光へと変換されるため、モジュールが電力を放散することになります。相互接続が 1 つまたは 2 つだけのサーバでは、この点は重要ではないかもしれませんが、最大 48 もの相互接続が存在するようなスイッチにおいては重要な要因となり得ます。機器の内部に 48 個の小さなヒータがあって、内部コンポーネントから発生している熱にさらに上乗せすることになるため、熱管理がきわめて重要になります。

光相互接続において、メーカは新たな動力学的構成に合わせた形で最適化を行う必要があります。また、電力の放散を抑えた光モジュールや、これに伴う熱負荷の管理に役立つ I/O コネクタが必要となります。

密度

I/O コネクタ

スイッチにおいてコネクタは、上記の熱負荷がかかる光モジュールを備えながらも I/O 密度を最大限に高めるため、できる限り小型にする必要があります。顧客は 1RU シャーシに対して、24、48、またはそれ以上の接続数を求めています。業界は 1 つの方法として、新しい μSFP-DD、OSFP、QSFP-DD コネクタによってこの要求に応えました。先頃、業界 MSA (メーカ間合意規格) では、高密度だけでなく適切な熱管理を実現して、1RU シャーシにつき最大 12 のポートが使用可能になるよう、これら新しいコネクタ規格を定義しました。

OSFP コネクタ、ケージ、ケーブル アセンブリ製品
OSFP コネクタ、ケージ、ケーブル アセンブリ製品
QSFP-DD コネクタ、ケージ、ケーブル アセンブリ製品
QSFP-DD コネクタ、ケージ、ケーブル アセンブリ製品

電気特性

相互接続チャネル

規格では、相互接続チャネルの全般的な性能 (ホスト+ コネクタ + ケーブル アセンブリなどにおける損失) を規定していますが、コネクタ メーカではこれに加えて、高速伝送性能を強化することによって製品の差別化を図っています。たとえば、コネクタやケーブル アセンブリの性能が高ければ、機器設計者にとっての設計マージンが大きくなり、チャネルまでの距離拡張や PCB 素材の低コスト化を実現できるようになります。今日、コネクタは 25 Gbps、100 Gbps、400 Gbps 用途向けに複数の 25 Gbps ペアという形で出荷されており、50 Gbps ペアについても開発や出荷が行われています。

バックプレーン コネクタ

データ レート

機器がより高密度の I/O 性能をサポートするよう求められている以上、そのバックプレーンもまた、より高い総合データ速度への対応が不可欠です。24 個または 48 個の 100 ギガビット ポートに対応するライン カードを使用するのであれば、適切な容量のバックプレーン コネクタが必要です。機器メーカは、差動ペア ケーブルごとに 10 Gbps、25 Gbps、50 Gbps を超える帯域幅をサポートする、次世代のバックプレーン コネクタを必要としています。

事実、バックプレーンは機器設計者が最初に考慮すべきものです。設計者はこの機器を、できるだけ長期間にわたって機器を利用したいと考える大手ネットワーク プロバイダに販売しようとしています。第一世代のライン カードを 10Gbps でサポートしつつ、同じシャーシに第二世代のラインカードを 25 Gbps、50 Gbps、100 Gbps で順次プラグインできるような形でバックプレーン シャーシを設計できれば、データ センタ内で同じ機器を長期間利用できることになり、ライン カードを交換するだけで済むようになります。

STRADA Whisper ハイスピード バックプレーン コネクタ

STRADA Whisper 高速バックプレーン コネクタの革新的な設計により、25 Gbps という高速なデータ転送を実現するだけでなく、最大 56 Gbps という他に類を見ない拡張性を備えています。これにより、将来的にバックプレーンやミッドプレーンの再設計に多額のコストをかけることなく、効率的にシステムのアップグレードを実現できます。

電力アーキテクチャ

コネクタ サプライヤ

機器開発エンジニアは、電力供給アーキテクチャも重視しています。先に述べたように、帯域幅と I/O 密度が高ければそれだけ電力要件も高くなります。コネクタ サプライヤは、バス バー、バックプレーン、ケーブルによる電力供給アーキテクチャのための、より高密度で損失 (電圧降下) の少ないパワー コネクタ システムによって、こうした電力アーキテクチャを実現しています。

データ センタの機器設計では、コネクタが重要になります。前述したような基準を用いることで、ネットワーク機器メーカは自社製品の効率性と性能を大きく向上させることができます。最新世代の電気コネクタを使用することで、機器開発者は高度につながる世界で課される厳しい要求にも応えていけるのです。

著者

Nathan Tracy

Nathan Tracy は、TE Connectivity の技術開発、マーケティング、営業、事業開発において 30 年を超える経験を重ねてきました。現在はシステム アーキテクチャ チームの技術者兼業界規格担当マネージャとして、規格制定活動を推進するとともに、主要顧客と連携しながらデータ通信市場の新しいシステム アーキテクチャ構築を手がけています。

  1. データ センタの再構成、STRADA Whisper バックプレーン コネクタ (英語)

TE のプロダクト マネージャー Doug Lawrence が、STRADA Whisper コネクタをお客様の通信システムに組み込むことで、競争でどのように優位に立てるのかについて説明します。革新的な設計により、25 ~ 56 Gbps という高速なデータ転送が実現します。また、極めて低いノイズ、低い挿入損、スキューがほとんどまたはまったく発生しない状態で動作します。