microQSFP のプラグおよびケージ

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より低い温度が求められる I/O の要求を満たす方法が用意されています。

より小さく高速で低温を実現するコネクティビティによりデータ センタの性能を向上

高帯域幅に対する需要の高まりとともに、データ センタの機器メーカには、より高速で高密度なスイッチとサーバの製造が求められています。 ただしこれを実現するには、より多くのコンポーネントを同一のユニットに詰め込まなければならないため、これまで以上に熱が発生することになります。そこで登場したのが新世代の入出力 (I/O) コネクタであり、より高速かつ高密度で低温のデータ センタ機器が実現します。

当社のお客様は、スイッチやサーバなどのデータ センタ機器間でデータを伝送するために使用するコネクタに電力を供給することで、大量のエネルギを消費する製品を製造しています。データ センタの所有者は大規模なサイトを運営していることが多く、ストリーミング ビデオやビッグ データなど、帯域幅を大量に消費する用途の使用頻度が高まっていることから、より高い集約帯域幅に対するニーズが常に上昇しています。このような事実は、データ センタの機器メーカに直接的に影響します。たとえば、データ センタ スイッチが 1 ラック ユニット (1RU) のフォーム ファクターである場合、機器メーカは、そのようなフォーム ファクターのデバイスでデータ スループットの量を 2 倍、3 倍、4 倍と増やせるように継続的に取り組まなければなりません。この場合、コネクタなどのデバイス内部のコンポーネントは、より小型で高速なものにする必要があります。小型化により、デバイスのフェースプレートにおけるコネクティビティの密度が向上し、高速化により、コネクタあたりのスループットが向上するからです。 

  1. microQSFP を支える革新性 (英語)

microQSFP の詳細をご覧ください。

根本的な課題は、高速なコネクタを詰め込むと、より多くの熱が発生することです。また、データ センタ機器で使用する I/O コンポーネントの場合、小型、高速、低温の各要素はトレードオフの関係にあります。高速 I/O では、ケージに接続する光トランシーバを利用して光信号を電気信号に変換しますが、この過程で熱が発生します。一般的に光学エンジン内部から発生した熱はトランシーバの外壁 (ケージ) に伝えられ、ケージからケージに取り付けられたヒート シンクに伝えられ、ボックス内部を流れるエアフローにさらされることになります。

問題は、密度を高くすると、熱も高くなるということです。単にフェースプレートに I/O コネクタを追加するだけでは、各モジュールが隣接するモジュールに熱を伝えてしまい、そのモジュールもさらに熱を伝えようとするため、簡単に熱過負荷状態に陥ってしまいます。このようにして発生した熱の上昇は、適切に放熱できません。1RU スイッチでスループットが 3.2 Tbps から 6.4 Tbps に増加すると、I/O モジュールの数は 32 から 64 に倍増し、それに伴って他のコンポーネントも増加するため、さらに熱が発生します。そのため、やむを得ずフェースプレートにパンチ穴を開けて、より多くの空気を取り込み、ユニットとユニット内のコンポーネントを冷却することになりますが、これにより貴重な設置面積が失われることになります。

そこで登場した、より小型で高速なコネクティビティに対応した新しいソリューションが microQSFP 規格です。TE のエンジニアは、microQSFP が、より高速で小型の I/O 接続を実現する技術のベースラインとなることを理解していました。QSFP28 では 3.2 Tbps のスイッチに対応できますが、新世代の 6.4 Tbps スイッチで求められる密度を実現するためには大きすぎるモジュールでした。

そのため、microQSFP を使った小型コネクタに移行し、帯域幅を増加させるという方法は、正しい方向に進むうえで大きな一歩であったといえます。ところが、熱性能に関する第 3 の問題こそが最大の課題となりました。基本的に、microQSFP を使えば同じラック ユニットに設置できる接続数は 2 倍になります。光接続の量が 2 倍になると熱量も 2 倍になるため、microQSFP では、これまでとは根本的に異なる何らかの方法で放熱を行う必要がありました。 

TE の microQSFP 相互接続ファミリ
TE の microQSFP 相互接続ファミリ

当初は、TE のエンジニアもヒート パイプやファン、熱電クーラーを使った試作品の設計を検討していましたが、どれもコストや複雑さの面で問題があることがわかりました。そこで最終的には、基本的なソリューションを組み直して熱管理の問題に対処することにしました。具体的には、ヒート シンクをケージではなくトランシーバやプラグに統合しています。これにより、現行のインタフェースで対処できる熱容量が大幅に改善されています。結局は、過去に行われた取り組みをもう一度考え直してみることで、小型化、高速化、低温化という 3 つのニーズすべてに対応できるソリューションにたどり着くことができたのです。 

現在データ センタ機器メーカには、増大する I/O コネクティビティの要求を満たせる、より小さく高速で低温を実現する方法が用意されています。
Lucas Benson,
グローバル プロダクト マネージャ、高速 I/O 製品
Lucas Benson

ヒート シンクを I/O モジュールに統合することで、TE のエンジニアは、熱伝導経路を大幅に短縮しながら、増加するユニットのエアフローに合わせたプラグとケージの配置も実現することができました。一般的に、モジュールのケージの温度は 70°C を超えてはなりません。統合されたヒート シンクと組み合わせて microQSFP を設計することで、熱出力において約 15°C の改善を達成できたため、筐体内の最大温度については十分に 70°C 以内に抑えることができています。

このような革命的なソリューションについて業界全体のエコシステムを構築するため、TE では複数のメーカとのマルチソース アグリーメント (MSA) で先陣を務め、設計に対する標準化を進めています。

現在データ センタ機器メーカには、増大する I/O コネクティビティの要求を満たせる、より小さく高速で低温を実現する方法が用意されています。 

著者

Lucas Benson、グローバル プロダクト マネージャ、高速 I/O 製品